オカルティック・ナイン第10話「本当のワタシ」のあらすじと感想です。
ネタバレを含みますのでまだ見ていない方はご注意下さい。
本当のワタシ
稜歌の正体
雨の雑踏の中、全身白装束で額に八の文字のある面をかぶる人物が立っていた。手にしたおおぬさを振って目の前の少女をふわりと消し去ってしまう…。
父のラジオ局にいる我聞。スカイセンサーからは父親の軽快なDJが流れて来ていた。部屋に入ってきた稜歌は我聞を無視して椅子に腰掛ける。
「りょーたす?なんかいつもとキャラ違う。てゆうかゾン子的な…」
その時、スカイセンサーから突然ゾン子の声が響いた。
「私は私。私の名前は成沢稜歌…」
目の前の稜歌がスカイセンサーを通して語りかけている。自分は成沢稜歌でありゾン子でもあると言う。
「私の本当の名前知りたい?私の本当の名前は…」
ブルゥムーンにやってきた実優羽。
だが、店内にはだれもいなかった。テーブルの上にコードの書かれたサライのノートが置いてある。ノートを調べたが千津の名前は発見できなかった。
ゾン子の正体がりょーたすだということが明かされました。でもさらに本当の正体があるみたいです。
コードを調べるシーンでの名前の羅列は、いかにも何か手がかりがありそうでしたが、あえてあまりよく見ずにスルーしておきました。
アヴェリーヌ・成沢・テスラ
「人から見えない状態っていうのも、考えようによっては便利だわ」
橋上教授の研究室を調べるサライと桐子。
発見したのは、1940年に撮影されたニコラ・テスラとその娘アヴェリーヌの写真。
「テスラに子供はいなかったはず…」
さらに橋上教授が書いたと思われる書類が見つかった。
・1943年東京大空襲、アヴェリーヌの死去。
・2011年アヴェリーヌに会う。
・2012年6月アヴェリーヌノート破棄、同時に起動キー譲渡される。
さらに武蔵野の医療財閥成沢家の家系図が見つかる。系譜の一番下には「稜歌」という名前があった。そして書類のすぐそばには二人がよく知る成沢稜歌の写真も置いてあった。
「アヴェリーヌ?」
稜歌の本当の名前は、アヴェリーヌ・成沢・テスラだという。混乱する我聞に稜歌は続けた。
「ニコラ・テスラは知ってる?」
20世紀の発明家、自分はその娘だと言う。体は成沢稜歌の物、しかし意識は73年前に死んでしまったアヴェリーヌのものだという。そう言うと、我聞が橋上教授殺害現場で聞いたドン子のセリフをそのままな諳んじてみせた。
混乱する我聞は、これ以上聞きたくないと耳を塞ぐ。前日実優羽を助けに行かなかったことも公開して自己嫌悪に陥っていた。
「ぼくはただのクズニートなんだよ…」
稜歌はがっくりとうなだれる我聞にポヤガンを撃ち込み、いつもの口調に戻っていった。
「ガモタンはクズニートなんかじゃないよ。ガモタンにはね、特別な力があるの。だからりょーたすガモタンの使い魔になったんだよ」
ウォーデンクリフガンと起動キー
MMGの緊急会議が開かれていた。
突然の呼び出しに文句を言う会議の面々。
「第一世代の実験体に関しては、順次その消去を進めております。実行部隊が作業遂行中ですのでご安心ください」
計画に遅れはないという。しかし計画に絶対必要なウォーデンクリフガン。その起動キーを紛失したという。管理者の責任を問う一同の声に高須は答えた。
「それは難しいと思います。なぜならそれは、我らがご尊守のお孫様だからです」
上がってきた八福神の会の報告書を精査するあすな。
会のメンバーには医療財閥成沢グループの創始者・成沢徳生の名前があった。そしてその孫娘は安命寺に来ていた成沢稜歌。
調査のため雨の中再び外に出る。タクシーを捕まえてブルゥムーンの名前を告げる。しかし運転手曰く、ブルゥムーンは二年前に閉店しているという。
街中で実験体の消去を進める八福神の会の実行部隊。実験体だけでなく一般人の目撃者も容赦なくその手にかけていた。
MMGの尊守の正体が成沢徳生。で、その孫娘が成沢稜歌。さらに稜歌にはニコラ・テスラの娘の霊体が取り付いている。みんなが集まっていた店・ブルゥムーンはすでに存在しない。
盛りだくさんで混乱しそうです。だとするとマスターは一体何者なんでしょう?
実行部隊はやりたい放題ですが、コイツラは周りの人間に見えているはずですよね。
それぞれの行動
ブルゥムーンに戻ってくるサライと桐子。
店内には実優羽が1人。占いを使ってコードを解読しようとしていた。オカルトな行為を鼻で笑うサライだったが、占いというキーワードからヒントを得てコード解読の糸口をつかんだ。
店内で 1人お茶を飲む亞里亞。
戻ってきた日下部が憎まれ口を叩く。しかし突然苦しみ出すと、その場にしゃがみ込んだ。
「莉愛…」
心配して駆け寄る亞里亞の耳に入ったのは、自分の本名を呼ぶ日下部の声だった。
病院から出てくる森塚。姿が見えない霊体になっているのを利用して患者のカルテを調べていた。携帯のカメラに収められていたのは紅ノ亞里亞の兄である水瀬貴春のドナーカードだった。
「黒魔術師と悪魔か。皮肉な2人だ」
サライは解読した暗号の内容を、桐子と実優羽に説明する。
このコードはそれぞれの人物の通院履歴を表していた。通っていた病院は全て武蔵野メディカルグループの系列。この病院でスカンジウムの適合者を判別していた。そしてそのグループ創始者の孫こそが…。
「成沢稜歌」
店の入口を見ると、我聞と稜歌が戻ってきていた。
雷鳴が轟くアメの公園を歩く、傘を差した西園梨々花。
256人の犠牲者が安置されている場所。その安置所から西園梨々花の遺体だけが消え去っていた。
最後のシーン、ものすごく怖いです。
梨々花は自分の身体に乗り移ったとでも言うのでしょうか?
サライの説明した暗号の解読法は難解すぎてサッパリ。どうやら武蔵野メディカルグループ系で診察を受けた患者をスカンジウムの適合者か調べていたようです。で、あの256人が選ばれた、と。
まとめ
やっぱり1クールに詰め込むには無理があります。この話。
今週わかったことを箇条書きで。
・稜歌の意識はニコラ・テスラの娘アヴェリーヌのもので、ゾン子として我聞に指示を出していた。
・稜歌本体はMMGの尊守である成沢徳生の孫娘である。
・新・世界システムに必要なウォーデンクリフガンの起動キーを稜歌が持ち出した?
・ポヤガンはウォーデンクリフガンであり、霊体のエネルギーをチャージできる。
・ブルゥムーン店主は2年前に引退している。
・八福神の会の実行部隊は物理攻撃も使う。
・成沢医療財閥の系列病院でスカンジウム適合者を選抜した。
・日下部は亞里亞の兄?(貴春もMMGの病院で治療を?)
・西園梨々花が復活?
あと2話でアニメは終わるらしいですが、ホントにまとまるんでしょうか?